真夏の名古屋、灼熱のアスファルト、スーツの中の汗の滲み。
そんな日こそ、仕事終わりの楽しみは「ひとりめし」。誰にも気を遣わず、気の向くままに歩き、腹の声に従ってのれんをくぐる瞬間。まさに、孤独のグルメ的発想だ。
この日は伏見のビル1階にある赤提灯の店へ迷わず入店した。
「孤独のグルメ」の井之頭五郎は酒は飲めないが、私は大好きだ。
まずは、キンキンに冷えた生ビールを注文。仕事終わりに飲むビールは最高だ。本当はよくないのだが、旨いビールを飲むために、退社時間が近くなると水分をとるのをグッと我慢する。そして、急いで店に駆け込み、キンキンに冷えたビールをググッと飲み干すのだ。この瞬間が最高のご褒美だ。今回の店の生ビールは、冷えたジョッキときめ細かい泡が最高!
ビールを飲み始めた頃は、実は美味さがわからなかった。大学時代の友人にそのことを話したら、「ビールは喉越しを楽しむんだよ」と言われた。それからというもの、グッと喉に流し込むようになってから、すっかりビール好きになったのだ。
早速、手羽先やどて煮、串カツに赤ウインナーも注文。酒の種類もメニューも豊富だ。
周りの客の会話がBGM。自分だけの世界に浸る静けさ。これが「ひとり飯」の醍醐味。人の視線も時間も忘れる。最高だ。
仲間と飲む酒ももちろん旨いが、孤独だけれど、満たされる胃袋、静かに燃える満足感。誰とも話さずとも、心が豊かになる晩飯。これぞ、「井之頭五郎」的夏の贅沢。